【図解】床衝撃音には2種類あります。~重量床衝撃音と軽量床衝撃音について解説~
- 将司 石畑
- 4月14日
- 読了時間: 3分
みなさん、こんにちは!
超高性能乾式防振床「ドンナラン」の開発・設計・工事を行っている株式会社創和設計です。
集合住宅などに住んでいると上階からの足音や物が床にぶつかる音などの騒音が気になった事はないでしょうか?
このような音のことを「床衝撃音」と言います。
聞こえてくる分には一つの床衝撃音ですが、実はこのような床の騒音は防音の世界では2種類に区別されており、床の防音を正しく理解する上で非常に重要な要素となります。
この記事ではこの「2つの床衝撃音」について解説したいと思います。
■床衝撃音は「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」の2種類に分けられる。
まず、物が床にぶつかった際に発生する音のことを専門用語で「床衝撃音」と言います。
そして、この「床衝撃音」は2つの種類に分けられます。
それが、「軽量床衝撃音(LL)」と「重量床衝撃音(LH)」です。
ひとつずつ解説します。
●軽量床衝撃音(LL)とは?
軽量床衝撃音とは硬くて軽いものが床にぶつかった際の「コツン!」といった高くて軽い音のことを指します。 (例:コインやスプーンを床に落とした際の音など)

なお、LLとはLevel Light(レベルライト)の略です。
●重量床衝撃音(LH)とは?
重量床衝撃音とは柔らかくて重いものが床にぶつかった際の「ドスン!」といった低くて重い音のことを指します。 (例:足音や高い場所から飛び降りたりした際の音など)

なお、LHとはLevel Heavy(レベルヘビー)の略です。
■なぜ、「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」のふたつに区別する必要がある?
なぜ、「床衝撃音」を「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」のふたつに区別する必要があるのでしょうか?
それは、「床衝撃音」を防音する場合に、「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」とでは音の性質が異なっており、対策の方法もそれぞれで全く違うからです。
例えば、防音マットは「軽量床衝撃音」に対しては防音効果を発揮しやすいですが、「重量床衝撃音」に対しては効果を発揮しづらいという現象が起こります。
⇒詳しくはこちらの記事で解説しています。
これには「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」に対する対策方法の違いが関係しています。
●「軽量床衝撃音」の防音方法
「軽量床衝撃音」は床の表面が柔らかければそれだけである程度防音することができます。
そのため、防音マットでも防音効果を発揮することができます。
●「重量床衝撃音」の防音方法
「重量床衝撃音」を防音する場合は「防振」と呼ばれる技術が必要となります。
防音マットは「防振」の性能が低いため、「重量床衝撃音」を防音することは苦手です。
⇒「防振」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
このような理由から「床衝撃音」は「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」の2つに区別する必要があるのです。
■まとめ
ここまで解説した内容を1枚の画像にまとめました。

これで「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」に関する正しい知識をしっかり身に付けることが出来ると思います。
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