「音の三要素」と「音楽の三要素」とは?
みなさんこんにちは! 創和防音です!
今日はタイトルにある通り音の三要素と音楽の三要素について書いていきたいと思います!
このブログ記事を読んでいる方はほとんどが楽器をされている方だと思います。
最近は楽器の電子化も進み、大きな音を鳴らさなくとも十分に練習できる楽器も増えてきましたがアコースティック楽器、特にクラシックで使用される楽器はまだまだ難しいのが現状です。
音問題に悩んでいる楽器奏者の一助になれればと思い、防音事業を展開しておりますので是非一度、HPを覗いてみてください。
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音の三要素とは?
みなさんが普段耳にしている様々な音ですが3つの要素で構成されています。
人間は、この3つの要素を認識し、様々な音を聞き分けています。
心地良く感じる音もあればストレスとなってしまう音はもあります。また、状況よって聴こえ方や感じ方が変化する場合もこの3要素が関わっています。
音の3要素を正しく理解出来れば、テレワーク・お家時間が快適なものとなり、騒音トラブルを未然に防ぐこともできるかもしれません。
お家時間で音について気になっていたという方は、チェックしてみてください。
音の高さ・音程 【音の三要素】
1つ目の要素は音の高さ(音程)です。
音程は「音波」の「波の数」に比例します。この波の数は「周波数」とも呼ばれ、周波数が高いと「高音」として、低いと「低音」として認識されます。音程はこの周波数で決まります。
周波数の単位は「Hz(ヘルツ)」で、人が認識できる周波数は20Hzから20,000Hz(20kHz)です。また、基準の音に対して2倍の周波数の音が「1オクターブ上」の音程になります。
Cメジャースケール(ドレミファソラシド)を考えてみると『ド』の音が2回出てきますよね?
同じドの音程であってもオクターブの違うドが存在するということです。
もう少し踏み込むとこれは周波数 Hz(ヘルツ)が違うということです。中学・高校の理科や物理で習う内容なので聞いたことのある人もいるかと思いますが例えば弦の振動において、同じ力が加わる場合に弦の長さが短い方が音程は高くなります。
ギターやピアノという楽器はこの弦長による音程・周波数の違いを利用した楽器です。
グランドピアノの中を覗き込んでもらえると長さ・太さの違う弦が沢山張られていることがわかります。弦長の違う弦を複数用意して演奏するため、このような構造になっています。ギターは弦長をコントロールすることで音程を変化させます。フレットを押さえることにより弦の長さを短くして音程をコントロールしています。
※平均律を前提としており、古典楽器などには一部当てはまらないものもあります。
音の大きさ 【音の三要素】
2つ目の要素は音の大きさです。
音の大きさは「音波」の「波の幅」に比例します。波の幅が大きいと空気の圧力変化が大きくなり、波の幅が小さいと空気の圧力変化が小さくなります。この圧力変化の量を「音圧」と呼び、音の大きさは音圧によって決まります。
音圧の国際単位は「Pa(パスカル)」です。ただし、Paは天気予報で使われる気圧の単位でもあり、一般的な音をこの単位で表すと非常に大きな数値になるため、比較しやすくするために10を基準とする常用対数で表す「音圧レベル」が使われています。この音圧レベルの国際単位が「dB(デシベル)」です。以前は日本で「ホン」で音の大きさを表現することもありましたが、現在は使用されていません。
詳しくはこちらのブログで解説しています。
音色 【音の三要素】
3つ目は音色です。
音色は、音波の質の違いによって生まれます。同じ音圧や周波数であっても、波の形が異なることで人は音色の違いを感じ取ります。音波によって引き起こされる空気の密度変化のパターンは、それぞれの音によって異なります。これらの違いは空気に生じる圧力にも影響を与え、「ブラウン管オシロスコープ」を使うことでその違いを視覚的に確認することができます。
例えば、ドラムとピアノの音をこの装置で観察すると、波形の形に明確な違いがあることがわかります。この波形の違いは「振動の仕方」によって生じ、振動の仕方は音を発するものの素材や鳴らし方によって異なります。
また、音が鳴るときにはさまざまな周波数を持つ「倍音」が同時に鳴ります。この倍音も含めた音の構成の違いが「音色の違い」として認識されるのです。
音色の違いの実例
みなさん考えていただきたいのは同じオクターブの「ド」の音を色々な楽器で弾いた時、音程は全く同じ、音量も全く同じだったとしてもピアノ・ギターでは違った音に聴こえます。これは一体なぜでしょうか?
この答えが音色です。楽器を演奏した際、基音と呼ばれる音程と倍音と呼ばれる音が出ます。ざっくりと説明すると「ド」の音を演奏した際には「ソ」の音やオクターブ上の「ド」の音が倍音として現れます。(他にも沢山の音が出ます)この割合にを人間は音色として聴きとっているのです。
例えば
・基音のドが100として倍音のソが60、オクターブ上のドが20
・基音のドが100として倍音のソが30、オクターブ上のドが10
この2つの音を聞くと音程としては同じ「ド」の音になりますが音色は違って聞こえます。
音の三要素はご理解頂けたかと思います。それでは
音楽の三要素はどのように構成されているのでしょうか?
リズム【音楽の三要素】
リズムとは何か?を説明することは非常に難しいのですがいくつか例をもって説明したいと思います。
・強拍・弱拍・アクセントの周期的な反復
ファンクの曲を聴いて頂ければ理解が早いと思います。例えばジェームス・ブラウンのGet Up (I Feel Like Being a) Sex Machine(セックスマシーン)を聴きながら手でカウントをしてみてください。ギターのサウンドに注意しながら聴いてみると拍によって全くダイナミクス(音の強弱)が違うことが分かると思います。
また、このパターンが曲中何度も繰り返していることも聴き取れるかと思います。
これがある一定のパターンの連続=リズムということです。
・パルスとリズム
一部の電子音楽では強弱を作らずに一定の間隔で音を鳴らすという技法も見られます。文献によってはそういったものを「パルス」と完全に区切ってしまう場合もありますが現代的な音楽の中ではリズムの一部分と捉えて問題なさそうです。
・リズムとテンポの違い
リズム
規則的に鳴る音のパターン
例:「ドン、タン、ドン、タン」や「ズン、タッ、ター」など
強弱のアクセントが重要で、これによりリズム感が生まれる
テンポ
リズムが鳴る速さ
楽譜で「4分音符=数字」で表される
例:テンポ120は「1分間に4分音符を120回刻む速さ」
このように、リズムは音のパターンで、テンポはその速さを指します。違いを理解しておくと良いでしょう。
メロディ【音楽の三要素】
メロディ(旋律)はある音程と音価を持ついくつかの音が連続的に進行する(歌唱、演奏される)ことによって、何らかの音楽的内容となるとされています。
定義の説明が難しいのですがメロディに関しては感覚的に理解している方が多いかと思います。
短いフレーズで見た際に破綻しているようメロディであっても、例えばコンビネーションオブディミニッシュのような緊張感のあるスケールにフォーカスするとただの不協和音的なサウンドに聞こえるかもしれませんが、その後にリゾルブ(解決・緊張の緩和)をしていれば全体で聴いた時に気持ちの良いサウンドへ変わります。
少し楽器的な考察になりましたがこういった緊張と解決を繰り返すこともメロディの一つの要素という文献もあります。
通常リズムが伴わない音高変化はメロディーとはされないという文献もありますが、現代的な音楽においてはその限りではないように感じます。
複数の異なるメロディーが一定の秩序で同時に進行する音楽は「ポリフォニー(多声音楽)」と呼ばれます。一方、複数の音が縦に重なりながら連なって響く現象を「ハーモニー(和声)」といい、ひとつのメロディーをハーモニーで支える音楽形式は「ホモフォニー(和声音楽)」と呼ばれます。
ハーモニーには音が調和する協和音と緊張感を持つ不協和音があり、不協和音が協和音へと進む現象を「不協和音の解決」といいます。さらに、19世紀末以降は音色も音楽の重要な要素として重視されるようになりました。
ハーモニー【音楽の三要素】
ハーモニー(和声)とは2つ以上の音の音の響きのことを指します。
楽器演奏ではコードと呼ばれる形でハーモニーが登場します。
・ド + ミ = C (omit 5)
・ド + ソ = C5
・ド + ミ + ソ = C
ギターを演奏される方だとこのようなコード表を見たことがあるかもしれません。
これら全てがハーモニーになります。
時に「アンサンブル」と表現され、全体のハーモニーで語られる場合があったり楽器単体でのコードの話をしたりと少し複雑です。
例えばギターとベースで演奏していた場合に
・ベースが「C」の音を低いオクターブで演奏しています。
・ギターがEm(ミ・ソ・シ)をコードで演奏しています。
この時、アンサンブルとしてはCM7というハーモニーになります。
音楽の三要素は教科書などでも記載されている内容ですがこの限りではありません。場合によってはリズムが希薄なジャンルがあったり(アンビエイト系)様々なリズムがあるので変化がないワケではないのですがHIPHOPのRAP(ラップ)は音程の変化が少ない曲も多く、文献などによってはメロディの定義から外れる場合もあります。
音楽に関しては全てが定義通りになっているわけでもないということです!
理解を深めれば音楽を聴く時の聴こえ方が変わったり、音の要素をよく考えれば騒音に対する対策や新しい方法を思いつくかもしれません!
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